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最強のふたり Le intouchables [映画 le cinema]

最強のふたり。フランス本国でも大盛況だった映画。やっと観ることができました。さて,この原題Les intochebles つまり,アンタッチャブルである。相容れない,そもそもかけ離れていて触れることができない,そんな意味かな。
この映画は,もともと現実の話があって,その二人は現実にいる,それをもとにした映画。とにかく,フランス映画である。全国規模でフランス映画を観ることができるというのはなかなかない。
グライダーの事故で脊髄損傷を受け,半身不随となった富豪フィリップと,刑務所出でパリの下層民,ドリス。この相容れない二人が次第に合いつながっていく様を描いている。淡々とした展開でなく,フランスのエスプリたっぷりのコメディである。ここがいい。Earth wind & fire のSeptemberと芸術の価値が鍵かもしれない。フィリップは,ヴィヴァルディの四季・夏がロックだと感じ,それに呼応するように,ドリスはEarth を持ち出し,皆でフィリップの誕生日を踊って祝う。フィリップは,前衛絵画を4万euroで買い,一方,ドリスは自分のインスピレーションで描いた”前衛絵画”を,フィリップは彼の友人に1万euroで売る。芸術への価値観というもの,芸術の意味,価値観の違いというのは,誰が決めるのか?言い値で決まる?なんて問うているのは,さすがエスプリたっぷりのフランス映画。
この価値観の違いこそが彼らの結びつきを強くしていく。最後には(最初の場面でもあるけれど),アストンマーティンでパリの街をぶっ飛ばす光景と最後の最後のドリスの粋な演出は,端から見れば相容れない二人が本当の友人なったんだと感じさせる。
健常者と障がい者の二人の映画がわかり合える映画と観るよりも,フランス(パリ)には地位階層があるけれど,そんなのは関係ない,それぞれの立場の違いはあれど,精神的に,実際に面と向かったらどうかという人と人とのコミュニケーションの物語,人の価値観とは何かと観るほうが正解かもしれない。確かに,健常者と障がい者,あるいは,富豪と貧困層,価値観の違いという映画としては描きやすい二項対立の主題はあるのだけれど。
 コメディで全く飽きさせないのはさすが。コメディコメディすぎない。二人の現実も随所に(いや,これが本題なのだろうけれど)直視する。コメディでありつつも,主題としては単純でありながらも,感動作になっているのはフランスらしい。

補足,パリを舞台にしているだけあって,随所にパリの風景も観ることができる(ルーブルとかポンデボザールとか,エッフェルとか)なんてのもこの映画の特徴でもある。
またパリに行きたくなりました。
Intouchables

Intouchables

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Ais
  • 発売日: 2012/03/20
  • メディア: CD


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