Les Miserables レ・ミゼラブル [映画 le cinema]
エヴァは成長する 新劇場版エヴァンゲリヲン:Q [映画 le cinema]
Shiro SAGISU Music from“EVANGELION 3.0”YOU CAN(NOT)REDO.
- アーティスト: サントラ
- 出版社/メーカー: キングレコード
- 発売日: 2012/11/28
- メディア: CD
最強のふたり Le intouchables [映画 le cinema]
おおかみこどもの雨と雪 [映画 le cinema]
SWITCH Vol.30 No.8 特集:細田守『おおかみこどもの雨と雪』はこの世界を祝福する
- 作者:
- 出版社/メーカー: スイッチパブリッシング
- 発売日: 2012/07/20
- メディア: 大型本
アニメスタイル001(特別付録『おおかみこどもの雨と雪』設定資料集) (メディアパルムック)
- 作者: 小黒祐一郎
- 出版社/メーカー: メディア・パル
- 発売日: 2012/07/20
- メディア: ムック
劇場公開映画「おおかみこどもの雨と雪」オリジナル・サウンドトラック
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: バップ
- 発売日: 2012/07/18
- メディア: CD
ヒューゴの不思議な発見 [映画 le cinema]
ヒューゴの不思議な発明 オリジナル・サウンドトラック (Howard Shore / Hugo - original soundtrack) [日本語帯・解説付輸入盤]
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Howe Records / King International
- 発売日: 2012/03/24
- メディア: CD
ジョルジュ・メリエスの月世界旅行 他三編/映画創世期短編集 [DVD]
- 出版社/メーカー: 有限会社フォワード
- メディア: DVD
愛の罪 [映画 le cinema]
はやぶさ HAYABUSA [映画 le cinema]
はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話
- 作者: 川口 淳一郎
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2010/12/10
- メディア: 単行本
自らの恐怖との葛藤 ブラックスワン [映画 le cinema]
白鳥の湖は、バレエの中でも大変有名である一方で、主役は、白鳥という純粋と黒鳥という誘惑を演じなければならないという大変難しい作品でもある。この作品の主役に選ばれようとするのが、主人公ニナ。ニナは、元ダンサーの母親の献身的な寵愛と期待に支えられている。ニナもそれに応えようとする。プリンシパルのベスが、引退を決め、次の作品のプリンシパルに選ばれようとするシティバレエ団のダンサーたち。この映画の中でもダンサーの一人が言っているし、最近は多くのカンパニーが置かれている実情はそうだが、「バレエを観る人なんかいない」。有名カンパニーは、有力者の力があってこそ今なりたっている。そんな現実もこの作品では描いている一方で、ダンサーの彼女(あるいは彼ら)たちの主役への競争意識は強い。それは、単なるお稽古ごとの一つから職業として選んだ彼らの意識の現れである。だが、世間で注目されるダンサーというのは、世界に数えるくらいしかいないし、それを長年維持し続けるというのは並大抵ではない。このブラックスワンという作品は、ニナの白鳥の湖というバレエの主役を射止めたいという気持ちから、それを勝ち取ってからの苦悩を描いている。ニナが主役を芸術監督に必死に取り入って射止めたというのが余り伝わってこない。芸術監督ルロワは、ニナの実力を認めてはいる。しかし、そこまでの意志決定過程があやふやな印象になってしまうため、少し物足りない。白鳥の湖の主役に抜擢されたニナは、主役を演じることの次第に重責を追っていく。これが、白鳥の湖、プリンシパルになること、プリンシパルであり続けることの重責。
ニナは、次第にこれまで以上に強迫性障害様の症状が増し、さらには幻覚や妄想に至る統合失調症のような症状も表出してくる。観ている側からしても、これが現実なのかあるいは、ニナのみている幻覚や妄想=虚構なのかが判別しづらくなる。それは、彼女が本番の舞台に上がるまでと本番舞台に“病を押してまで”上がり、白鳥を演じ、次の黒鳥という欲望を演じた時に最高潮に達する。虚構と現実、果たして私たちはニナのどちらを体感しているのか。最後のシーンは白鳥と黒鳥という二面性を演じきったニナの果てた姿が無理矢理現実に引き戻したような強引なセッティングではあるけれど、久しぶりに2時間の精神的に緊迫した映画でした。それは、サスペンスというよりも、ヒッチコックのサイコを観ている感覚に近いかもしれません。ナタリー・ポートマンも好演しています。体重を9kg落とし、バレエダンサーを直球で演じています。『告白』映画と小説 [映画 le cinema]
『告白』は、文字通り告白(独白)でストーリー展開する。娘の死に関連する人たちがそれぞれに、自分の置かれている状況を「告白」することにより、真相とそれぞれの心の葛藤と悩みが混在しながらも、表出されていく。小説も映画もどちらも、森口先生の「告白」から始まるが、森口先生の「告白」は、他の「告白」とは違い、むしろ語りに近い。映画では、松たか子がその役である。ばらばらな教室の中であれほどまでに無表情で淡々と「語る」森口先生の姿は、一種怖さ、恐ろしささえ感じ、それと対をなす生徒たちの行動をみると、おさなさを感じる。特に、HIVと語り出した時の反応は、無知そのもの。そこに監督の作りのうまさと、松たか子の演技のうまさがある。あの状態で平生に淡々と語り、そこに恐ろしさまで感じさせる演技はそうできない。
この「告白」は、森口先生の語りと犯行を行ったAとB、二人の少年の『苦悩』が中心である。二人の少年の「告白」は、「生きる(あるいは、生きている、あるいは、端的に、生)」ことを自分自身で確かめるための行為の告白である。それが人を殺すことであり、動物を殺してみること、である。それは罪であり、残虐ではあるけれど、実は人は誰しも持っていることなのだと思う。自分自身が生きていることを確かめるためには、死を経験しなければならない。それは人の永遠のテーマであり、避けて通ることができない悩みである。それは哲学者が一定の見解を出しているが、実際は解決することができない人それぞれのテーマなのだ。それをこの『告白』は、小説にし、さらに映像化した。映像化された『告白』は、彼らの「告白」もそうだが、演出の大胆さを欠かしてはならない。嫌われ松子もそうだが、テーマとしては深刻であるが、観てみると、演出と音楽の大胆さに、通常だったら眠くなってしまうようなテーマも、最後までビビッドに訴えかけてくるので、観てしまう。演出によってこんなに違うんだな、と思わされる。だって、今回だって、まさかRadioheadが出てくるとは思わなかったし、Boris が多様され、AKBがちらっと出て、アースで踊るとは思わなかった。ロックな映画なんです、実は。INVICTUS インビクタス 負けざる者たち [映画 le cinema]
遅まきながら、この映画観てきました。はじめは、シャーロック・ホームズにしようと思っていたのですが、レイトショーにもかかわらず、かなり混んでいたので、こちらにしました。先日行われたアカデミー賞にもノミネートされて作品でもありますし、最近精力的なクリント・イーストウッドの作品でもあります。
最初は、マンデラ、南アフリカ、アパルトヘイト、クリント・イーストウッドと並べると重たい作品なのかな、と思ったのですが、観ていくと、なかなかいい作り方だと思いました。というのは、観ていてある意味飽きないのですね。人種差別という重い問題を根底で描きながらも、南アフリカの精神的“統一”に燃えるマンデラの奮闘の描き方がとてもビビットなんです。わくわくする。同時に、ラグビー南アフリカ代表選手との交流も結果的に政治的なものであれ、心地よく描かれているのが印象的でした。
モーガン・フリーマンは、マンデラを好演していましたし、マット・デイモンのラグビー姿もかっこいい。それに脇を固める俳優陣も、しゃべりをみているとしっかりと現地のなまり(実際は知らないけれど)やクイーンズイングリッシュなまりを多用していました。社会派クリント・イーストウッドらしい作品です。
ラグビーシーンも勢いがあって、わくわくするし、いい時を過ごしたと思わせてくれる映画でした。
音楽もいいですね。サントラコレクションに入りそうです。
- 作者: ジョン カーリン
- 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
- 発売日: 2009/12/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
「インビクタス/負けざる者たち」オリジナル・サウンドトラック
- アーティスト: サントラ
- 出版社/メーカー: SMJ
- 発売日: 2010/02/03
- メディア: CD