愛の罪 [映画 le cinema]
はやぶさ HAYABUSA [映画 le cinema]
はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話
- 作者: 川口 淳一郎
- 出版社/メーカー: 宝島社
- 発売日: 2010/12/10
- メディア: 単行本
9月2日 夜の部 東京JAZZ [エッセー essai]
初参加の東京JAZZ。どうしても、2日目の夜公演に行きたかった。ので、行ってきました。この9月のはじめはどうしても行くことができなかった時期があったので、ようやくです。やっと参加することができました。
東京JAZZは、主会場は、東京国際フォーラムA会場ですが、中の広場でも無料ライブやっていて、とてもいい雰囲気ですね。4-5月のラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンも街一帯となっている感じが出てきていますが、東京JAZZも国際フォーラムを中心に一体感が出ていました。いい雰囲気でした。
まず、quasimode。Grooveというテーマらしく始まり、会場の雰囲気を熱くしていきます。会場総立ちの中、あっという間に55分が終了。
次に、インコグニート(Incognito)。アシッドジャズとえば、インコグニート。こんな機会がなければ、体験できないんです。Japanへのメッセージも、ところどころに挟まれ、「音楽は一つ。心も一つ。」「フェスティバルは、セレブレーション。セレブレートしていこう!」「日本、東北はとても悲惨な出来事におそわれた。我々だったら、気が狂ってしまうでしょう。けれど、日本、日本人はそうではなかった。驚いた。だから、必ず日本は復興するでしょう」などなど。平易な言葉でメッセージが語られ、少し涙しました。震えました。そして、会場が一体となって、インコグニートのグルーブを楽しみ、体感したように思います。
最後に、上原ひろみトリオプロジェクト feat. アンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップ。
これがすごかった。上原ひろみのピアノは、どうしてもいつもクラシックに聞こえてしまう。彼女の本質的なところがクラシックにあるに違いないと、いつも思っていますが、今回特にそう感じました。確かに、ジャズで、サイモン・フィリップのドラムにのっていく様は、まさにジャズです。ベートーヴェンの「悲愴」をモティーフにした曲なんかは、しっとりとしっかりと弾きながら、段々とジャズになっていく。これは、やっぱりクラシックの弾き方というかクラシックを弾いている感覚があるに違いないと感じました。(うーん、難しい・・・)
アンコールが1回プラス、もう1回。21時終了が着実に伸びて、21時40分くらいになっていました。予想通りというか、、、予想以上に体感し、楽しめた、初東京JAZZ 2日目 Grooveでした。来年の参加したい!
10月15日 BSプレミアムにて、ぶっ続けで放送とのこと。次の日4日は、NHKFMで生放送していた、、、、最近NHKのそういう放送多いなぁ。劇場中継も、すぐに放送するっていうのが。
空海と密教美術展 [アート art]
とても混んでいる。ここまで混んでいるとは。8月上旬、NHKBSで特集が組まれていた。それ以前にもどこかのニュースかの特集で、混んでいる、と言っていたので、夏休みも終わった頃に行けば大丈夫だろうと思って行ったのが間違いだった?!
展示物は、空海ゆかりの仏像、仏画、仏典、密教仏具、書 が主。
それでも、老若男女問わず訪れている、特に女子が多いこと。パワースポット?的な?? 仏像ブーム??確かに、仏像を守る神さまにはイケメンが多い。帝釈天なんて、ほんとにかっこいい。
けれど、空海を知るには、唐に渡って、密教を識り、日本の今の仏教の礎を築いたことにあるのは確か。それ今回垣間見れたのはよかった。そして、筆の達人として知られる空海の書、ことに風信帖を目の前に見れたのは、書道をやっていた(やっている)人にとっては収穫になるのでは、思うんです。いつも書道は複製を書写することが多いので。
あれだけの数の重文級の作品、仏像が一気に見られるのはこういった展覧会の醍醐味です。両界曼荼羅も暗い中でも間近に見れたのは収穫でした。
まだまだ混んでますね。9月25日までです。
公式サイト: 空海と密教美術展
自らの恐怖との葛藤 ブラックスワン [映画 le cinema]
白鳥の湖は、バレエの中でも大変有名である一方で、主役は、白鳥という純粋と黒鳥という誘惑を演じなければならないという大変難しい作品でもある。この作品の主役に選ばれようとするのが、主人公ニナ。ニナは、元ダンサーの母親の献身的な寵愛と期待に支えられている。ニナもそれに応えようとする。プリンシパルのベスが、引退を決め、次の作品のプリンシパルに選ばれようとするシティバレエ団のダンサーたち。この映画の中でもダンサーの一人が言っているし、最近は多くのカンパニーが置かれている実情はそうだが、「バレエを観る人なんかいない」。有名カンパニーは、有力者の力があってこそ今なりたっている。そんな現実もこの作品では描いている一方で、ダンサーの彼女(あるいは彼ら)たちの主役への競争意識は強い。それは、単なるお稽古ごとの一つから職業として選んだ彼らの意識の現れである。だが、世間で注目されるダンサーというのは、世界に数えるくらいしかいないし、それを長年維持し続けるというのは並大抵ではない。このブラックスワンという作品は、ニナの白鳥の湖というバレエの主役を射止めたいという気持ちから、それを勝ち取ってからの苦悩を描いている。ニナが主役を芸術監督に必死に取り入って射止めたというのが余り伝わってこない。芸術監督ルロワは、ニナの実力を認めてはいる。しかし、そこまでの意志決定過程があやふやな印象になってしまうため、少し物足りない。白鳥の湖の主役に抜擢されたニナは、主役を演じることの次第に重責を追っていく。これが、白鳥の湖、プリンシパルになること、プリンシパルであり続けることの重責。
ニナは、次第にこれまで以上に強迫性障害様の症状が増し、さらには幻覚や妄想に至る統合失調症のような症状も表出してくる。観ている側からしても、これが現実なのかあるいは、ニナのみている幻覚や妄想=虚構なのかが判別しづらくなる。それは、彼女が本番の舞台に上がるまでと本番舞台に“病を押してまで”上がり、白鳥を演じ、次の黒鳥という欲望を演じた時に最高潮に達する。虚構と現実、果たして私たちはニナのどちらを体感しているのか。最後のシーンは白鳥と黒鳥という二面性を演じきったニナの果てた姿が無理矢理現実に引き戻したような強引なセッティングではあるけれど、久しぶりに2時間の精神的に緊迫した映画でした。それは、サスペンスというよりも、ヒッチコックのサイコを観ている感覚に近いかもしれません。ナタリー・ポートマンも好演しています。体重を9kg落とし、バレエダンサーを直球で演じています。